嵐の季節
あつぎの森の草木たちは日差しに季節の移ろいを感じて、秋の支度を始めたようです。
木陰で秋の花がひらいていました。
四季の変わり目は嵐の季節。風にあおられ、雨に打たれてみんな大変!と心配していたけれど…
夏に花ひらく子たちは梅雨の嵐に水と大地の栄養を、夏にお日様の力をたくさんもらって逞しく根を張り、花を咲かせ、伸び伸びと育ちました。春咲きの木の実はまるまる肥ってきれいに色づきました。
そして、これからは台風の季節。
夏咲きの子たちは再び水と大地の恵みをたくさん摂って、種子を育み、冬の寒さに備えます。冬に花開く子は花芽を育て、木枯らしの頃にみんなの目を楽しませてくれるでしょう。
そして、不通坊(とうせんぼう)が来ると、春の芽吹きが始まります。
嵐はできるだけ避けたいものと思っていたけれど、いのちを育む大切なもの。試練は成長に必要な糧なのかもしれないと、森のみんなに教わりました。